そこで,2001年以降の状況を見てみよう。
実は倉木の人気が落ち着きを見せ始めた2001年以降は,大野と徳永の提供する楽曲の売り上げ枚数はほぼ拮抗しているのである。
また,倉木のヒット曲上位5傑を挙げれば,5曲中4曲を大野の曲が占め,売り上げ平均もダブルスコアで大野に軍配が上がる。しかし,これも先ほどと同じ基準で「初期三部作」をはずして考えるとどうなるか。
この状況では,実は徳永の売り上げのほうが大野のそれを上回るのである。すなわち徳永は倉木をダメにしたどころか,そのキャリアに非常に大きな貢献をしているということが分かる。