昭和40年-50年代当時の中高生にとっての必須アイテムは,なんといってもラジオの深夜放送であった。多くのパーソナリティが日本の夜を占拠し,中高生は夜が白むまで「トランジスタラジオ」に耳をそばだてたものである。そしてそこから流れてきたのが洋楽であった。私もちょうどそんな時代に生まれ,中学2年の頃から洋楽を聴くようになった。そして,私は山口百恵を「卒業」した。やがて,「ビートルズ研究家」を自称するようになる私であるが,しかし,最初に聞いた洋楽は以外にもフレンチポップスであった。ダニエル=ビダルというフランス人女性アイドル歌手の「私はシャンソン」というレコードが私が最初に買った洋楽のレコードであった。
そして,その耳珍しい音楽は私の心をとりこにし,その後私はまったく日本の音楽というものを聴かなくなった。当時はラジオのヒットチャートをにぎわす洋楽を手当たり次第に聴いていたものだ。