No.11


 最後は

 「David, Give me a beat!」

の掛け声とともに「always」。

「皆さん,今日はどうもありがとうございましたー!」

 最初は戸惑っていた観客ももう迷うことなくステージ上のリーダーに従い右手を大きく振り続ける。

 感動的なフィナーレ!  しかし,バンドは演奏をやめない。

 麻衣さんは声も枯れよとステージを駆け回り,左右の特設ステージに駆け上がり,

「ありがとー! 皆さんどうもありがとー! ありがとー!」

「今日はどうもありがとうございました!」

と繰り返す!

ねぇ,麻衣さん。

お礼を言いたいのは僕たちのほうだからね。

突然ステージ後ろから花火が上がった。なかなか終わらない・・・。

麻衣さんは満足そうな笑顔で見上げている。

「明日へ架ける橋」が流れてきた。

「皆さーん,今日はどうもありがとー!」

「バンドのメンバー,エクスペリエンスの皆さんでしたー!」

そしていつものように,みんなで手をつなぐと,

「ありがとうございましたー!」

と大きく頭を下げる。

experienceがステージを去る。しかし,麻衣さん一人が残って私たちに語りかけてくれる。

「えー,今日はここ立命館びわこ・くさつキャンパスで,皆さんと40周年を記念して,こんなステキな会場を作ってくださって,そして皆さんが見に来て下さって,本当にどうもありがとうございました。」

(観客)「ありがとー! 」

「えー,また来年も全国ツアーをやる予定なので,また皆さんに会い来まーす!」

「みなさん,それでは気をつけてお帰りください。どうもありがとー!」

 そして,彼女は名残惜しそうに手を振りながら去っていった。

 わずか90分ばかりのライブであったが,会場の誰もがきっと満足したことだろう。

 素晴らしいライブパフォーマンスであった。


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