*補論 9
「あいまいに飾った言葉はいらない」(2004.4.09)


 「GIZAの改心」でも書いたように,倉木の周辺は2003年から2004年にかけて非常に活発な動きを見せている。中でも最大のニュースは「風のららら」以来1年ぶりとなる新曲の発表であろう。2004年5月19日に待望の新曲が発売される。このほどやっとカップリングを含めた正式曲名も確定した。徳永作曲の「明日へ架ける橋」はNHKドラマ「ドリーム〜90日で一億円〜」の主題歌として,そして新たにアナウンスされた大野作曲の「Lover Boy」は関西テレビ プロ野球中継2004のテーマソングとなり,強力なタイアップも取った。ファンとしては楽しみなことが多いのだが,ひとつ気になることがある。

 「風のららら」の全曲解説項目でも書いているが「風のららら」から,倉木の曲(タイトルおよび詞)から英語が消えた。今回の新曲にしても3曲のうち2曲は日本語タイトルであり,今確認できるだけの歌詞では「明日へ架ける橋」で「Oh yes」,「Lover Boy」で「baby try now, Lover Lover Boy」くらいしか英語詞が存在しない。あれだけ洋楽を愛し,そのレスペクトからか自分の曲中にも英語を多用していた倉木にしてはなぜ?と思ってしまう。多用というだけではなく,「The ROSE -melody in the sky-」「Tonight, I feel close to you」などは全曲すべて英語詞であった。さらにはアメリカ盤「Secret of my heart」のように全曲英語詞のアルバムも出している。またタイトルに関しても,今までの17枚のシングルの内,A面曲に英語が含まれないものは「冷たい海」と「風のららら」の2曲のみである。これほどのこだわりを見せていながら,なぜ倉木は英語を使うことを止めたのか?


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