*補論 5
「大野愛果か 徳永暁人か?」(2004.3.11)


 2004年3月,倉木の新曲がアナウンスされた。

倉木麻衣:作詞,徳永暁人:作曲 「明日へ架ける橋」 だ。

 しかし,各掲示板を見るとこれがかなりの議論を巻き起こしている。いわく「徳永の曲ではだめだ!」「徳永が倉木をだめにした」「倉木の歌は大野愛果でなければならない」・・・等々非難轟々である。

 確かに,現在の倉木を作ったのは大野の楽曲群であったといって間違いはないであろう。「Love, Day After Tomorrow」「Stay by my side」「Secret of my heart」という,現在でも誰もが倉木の代表作としてあげる曲,スーパーヒット曲として後世にまで伝わることが間違いないこれらの曲を作曲したのは大野愛果である。その甘くとろけるような珠玉のメロディは聞く者を虜にし,麻薬のように日本中に倉木中毒患者を蔓延させていった。また,最近大野のセルフカバーソロアルバム「Shadows of Dreams」を聞いて驚いたのだが,大野の声は驚くほど倉木の声に似ている。その大野自身の特質が,倉木に特別に優れた楽曲を提供してきたことは想像に難くない。ところが,徳永が倉木に曲を提供するようになってから,倉木のCDセールスが落ち込んできた。「徳永が倉木をだめにした」という意見は,そのような状況を踏まえて上の表現なのであろう。しかし,本当にそうなのだろうか。


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