No.5


「評定平均3.2以上」とはどのくらいの学力を持つ高校生であろうか。もちろん,高校の学習レベルが違えばまったく比較にならないのだが,大まかな目安を言えば,全校生徒の約半数が国公立大学へ進学するというレベルの高校なら,大体評定平均「3.5」くらいから国公立大学合格者が出てくる。国公立大学へ進学するには全教科満遍なく学習することが求められるので,不得意科目があったり,勉強時間が取れないものにとってはかなりの難関となる。倉木の評定平均値は3.2以上であったことは確かだが,いったいいくらだったのかは当然分からない。しかし,倉木の母校立命館宇治高校は大変な難関校であると聞くので,高平均値をそろえるのは音楽活動と二足のわらじを履く倉木には大変なことであったろう。それでも,たとえばシミュレーションをしてみれば,

国語 4
地歴 3
公民 3
数学 2
理科 3
保体 2
英語 4
芸術 5
家庭 3
平均 3.2

「最低」でもこのくらいは必要となる。実際には「国語」は「5」の可能性が高いし,家庭科も得意かもしれない。もし,この「最低ライン」なら倉木の成績は高校で「中の下」くらいであろうが,実際には「これ以上」であるので,どこまでよかったかは分からない。


■続きを読む

■前に戻る

◆目次へ戻る