No.4


 以上のようなことからやはり結論として,「Words by Mai Kuraki」とクレジットされた楽曲に関しては,間違いなく倉木自身の作詞であると結論付けざるを得ないのである。ただし,作詞に関するアドバイザーは存在すると思う。その根拠として,彼女の英語詞に「文法的ミス」があまり見られないということが挙げられる。あれだけ独自の言葉遣いを持ち,初歩的な単語で詞を綴る彼女が,しかしあまり文法的ミスを犯していないということは,やはり相談に乗ったり,チェックをしてくれている人がそばにいるであろうことは容易に想像がつく。しかし,そのアドバイザーにしても,倉木の詩的世界を左右するような過剰なアドバイスをしてはいないことは,前述の内容が示すとおりである。また,数曲ではあるが,共同作詞者のクレジットが存在することも「正直さ」の現われと感じられる。


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