歌い終わるとキャップを脱ぎ,一瞬の暗転の後,再びスポットライトを浴びる。
「そう,今年の4月から7月まで私はずっとライブツアーを行っていたんですけれども,約29箇所,38公演ライブをして,その中で,たくさんの皆さんと出会って,ファンの方もたくさん見に来て下さって,そこで,え,今日は,こんなに大勢の皆さんの前で,野外ライブ,ということで,今緊張していますが,えー,いい意味で緊張しています。そう,人との出会いっていうのは,すごくステキなことだと思うし,大切ですよねぇ。えー,そんな気持ちを込めて,次の曲は京都の桜の季節をイメージした,Time after timeを聴いてください。」
「Time after time」のイントロが流れてくる。何か,ツアーのときよりもゆったりとしている。一語一語をを噛み締めるようにしっとりと歌い上げる麻衣さん。京都の大学生活をイメージした作品だけに,キャンパスで歌うときには特別の感慨があるのだろう。
大きな拍手の中歌い終わると,スツールが運び込まれてきた。そうすると,もちろん曲は「The ROSE〜melody in the sky」。かつて,この曲をライブで歌うときには,いくばくかの不安定さを感じたが,今やそれは過去のこと。圧倒的な存在感を持って,見事に歌い上げる「シンガー」がステージに君臨する。
そして,静かに流れる悲しげなイントロ。マイクスタンドが用意されて,・・・突然歌いだすのは「happy days」。
今日2曲目のサプライズ。私自身ライブで聴くのは初めてであったが,おそらくここに集まった25,000人の多くが同じ思いだろう。一番聴きたかった曲のひとつだったろう。
ブリッジの「We share happy days...」には鳥肌が立った。まるでジャニス=ジョップリンを髣髴とさせる圧倒的な迫力!そうか,「happy days」ってハード・ロックだったのか!今改めて気付いた。
そして,歌い終わると麻衣さんは舞台から消えた。